劇場版幼女戦記はよい。何度も劇場に足を運んだほどには好きだ。TVアニメの続編映画はとしてとても良くできている。歴史に名を残すほどの名作とまではいかないと思うけれど、自分の好みにあっていてとても楽しんだ。
そんな限定版幼女戦記の好きな点をいくつかあげたい。
※性質上ある程度のネタバレがあります。
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第二〇三航空魔導大隊の空戦機動
一番はこれだ。主人公率いる4中隊48名の大隊が惚れ惚れする空戦機動を見せてくれる。
整然と編隊飛行したり、巧みなフェイントで相手を圧倒する様が心地よい。
特に好きなのは、連邦との開戦直後に編隊を組み直す場面だ。
状況と描写から察するに、降下作戦である程度ばらけて通常とは違った編成で活動していたところで戦闘に突入し、まずはその臨時の編成で飛行、移動を開始、しかる後に正規の編成に編隊を組み直したのだと思う。
この編隊の組み直しがスーっと整然と行われる。とても美しい画だ。すばらしい。
他にも冒頭の砂漠で各中隊合流していく様もとても美しい。すばらしい。
これらの見事な機動は203大隊のみにされている演出だ。こいつらは精鋭だ! と視覚的に分からせてくれる。最高だ。
メアリービーム
幼女戦記は戦闘の効果音が良い。航空魔導士が飛行する際の衝撃波、大規模な術式を展開する際の魔導宝珠の歯車の回転、そして射撃、どれもがいい。
そんな中でも特別恐ろしい音が劇場版でのライバルキャラクターであるメアリーの光学術式だ。
彼女が撃つ光学術式は他の魔導士の術式とは一線を隔した威力を感じさせる演出がされている(特別な宝珠を持つ主人公ターニャのそれとすらだ)。
二度目の邂逅、直撃をものともせずに上昇、翻って空を切り裂く極太の光を毒々しい炸裂音と共に放つ。
何度観てもタマヒュンするほどに怖い。
「どうしてこうなった」に始まり「どうしてこうなった」で終わる
この作品はあくまでTVシリーズの続編ではあるけれど、一本の映画として小気味良くまとまっている。
冒頭に戦果を上げて意気揚々と本国に帰国からの転戦、激戦を辛くも潜り抜け、幕引きに後方で平穏無事な日々を送っていたところに藪蛇な辞令。
余りにも分かりやすく好みなお約束な演出がたまらない。
3つだけか?
パッと出てきたのは3つだけだ。
それでも、内容を思い出しながら記事を書いていて楽しかった。この楽しみを与えてくれた作品に感謝したい。